無痛分娩
麻酔薬を使って陣痛の痛みを軽くして出産する方法で、当院では、硬膜外麻酔による和痛分娩を行っています。「無痛=痛くない」ではなく「和痛=痛みを和らげる」もので、痛みが全くなくなるわけではありません。軽い陣痛は残しておきます。 その理由は、痛みをとりすぎると、陣痛に合わせておなかに力を入れて”いきむ”ことができなくなり、逆に赤ちゃんに負担をかけてしまうことがあるからです。
最近は痛みの少ない「無痛分娩」を選ぶ人が増えています。ご希望の方は事前に医師にご相談ください。
無痛分娩については、2022年4月より対応を開始いたしました。
詳細はクリニックにお問い合わせください。
無痛分娩をご希望される妊婦様へ
体力の温存、出産の痛みを軽減するために無痛分娩を選ぶ妊婦様が増えてきています。
出産の選択肢を増やすため無痛分娩に力を入れる産婦人科グループ「ベルネット」管理のもと、
当院でも2022年4月より無痛分娩の取り扱いを開始いたしました。
助産師外来での説明を行います。
無痛分娩についての簡単なご説明をさせていただきます。
より具体的なことは医師より説明いたします。
※助産師外来は無痛分娩以外にも、妊娠生活、出産・産後のことなどもご相談いただけます。
費用は分娩費用にプラス10万円です。
当院は出産育児一時金の直接支払制度にも対応していますので、
窓口でのお支払いのご負担を減らすことができます。
※その他、入院日数や分娩時間等によって、加算されることがあります。
最終希望の確認は可能な限りお待ちします。
助産師外来をお受けいただいてから医師より同意書をお渡しいたしますが、
最終確認は心の準備ができるまで可能な限りお待ちします。
少しでも気になること、不安なことがあればお気軽にご相談ください。
当院の無痛分娩の特長
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麻酔科専門医による管理体制
麻酔科専門医による管理のもと、無痛分娩に関わるスタッフの手技指導をおこなっております。
緊急時の対応にも万全の管理体制を整えております。 -
痛みを調節し、しっかりと「いきんで」出産できます!
全身麻酔ではなく、下半身麻酔だけの局所麻酔ですので、ママの意識ははっきりしています。痛みや努責感を完全に消してしまうと分娩も止まってしまいますので、無痛分娩といっても、全くの無痛になるわけではなく痛みを調節し、落ち着いていきんで出産することができます。
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ママへの負担を軽減します!
ママによっては陣痛の痛みが過度の負担になることがあります。
痛みを軽減することで、ママの体と心が楽になります。 -
疲れにくく、回復が早いです!
長い時間を要する出産でも、痛みが少ないため、ママの体力を長時間維持でき、産後の回復も早くなります。
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赤ちゃんへのお薬の影響はほとんどありません!
全身麻酔とは違い部分麻酔のため、ママの麻酔薬の血中濃度は非常に低く、赤ちゃんへの麻酔薬の影響はほとんどありません。
無痛分娩の注意点
痛みが軽減するほど陣痛も弱くなりますので、お産の平均時間が長くなります。したがって最終的に吸引分娩や鉗子分娩と なる頻度や、子宮収縮薬の使用頻度が高くなります。帝王切開になる率は変わりません。また麻酔薬による赤ちゃんへの直接の影響はありませんが、分娩時間が長引くことによる赤ちゃんへの負担が生じることもあります。
以下の場合は無痛分娩ができない(または途中で中止する)ことがあります。
- 赤ちゃんの元気がないとわかっている場合(または途中でわかった場合)
- 前期破水や発熱状態など感染の疑いがある場合
- お母さんの体力の消耗や脱水がひどい場合
- 検査の結果、血小板が少ないなど出血しやすいと思われる場合
- 一部の心疾患(大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症)がある場合
- すでに子宮口が全開して分娩が進行している場合
- もともと腰痛がひどい場合(悪化がありえます)
- 太りすぎや腰骨が曲がっているなどによりカテーテルが挿入できない場合
- 合併症などを十分に理解せず、事前に承諾書を提出して頂けない場合
また麻酔を実施することによる、以下のお母さんへの合併症が起こりえます。
一時的なものでは、低血圧、頭痛、腰痛、吐き気、尿の感覚がわかりにくい、足が重く感じる、どちらか一方の足に異常感覚が生じる(響く、痛い)、重大なものでは、頻度は非常に低いですが、神経損傷、圧迫による麻痺などの後遺症、薬が脊髄腔に入ったり、血中濃度が上がって麻酔薬中毒(耳鳴り、意識が朦朧とする、痙攣、ショック、呼吸停止を起こす)になる場合があり、この場合は緊急処置をし、場合によっては帝王切開が必要となることがあります。
※上記以外の場合でも、お産の状況や時間帯によっては、ご希望に添えない場合がございます。
無痛分娩の流れ
開始時期
陣痛が規則的に、本格的に始まってから(分娩第1期で陣痛間隔が5分程度、子宮口が3~5㎝開大した頃)実施します。
硬膜外麻酔法
- 麻酔開始前は原則的に絶食になりますので、点滴をします。
- 分娩台の上で横向きになり、背中を丸めます。
- 腰部を消毒してカテーテルを入れる部分に局所麻酔をします。
- カテーテルを入れるための硬膜外針を挿入します。これは痛くありません。
- カテーテルが留置できたら硬膜外針を抜きます。
- テストの局所麻酔を注入し、3分くらい異常がないか様子をみます。
- 異常がなければ、まず一定量の麻酔薬を注入します。
- その後は輸液ポンプによって分娩終了まで持続的に麻酔薬を注入します。薬の効き方によって注入量を適時調整します。
分娩時
- 子宮口が全開になるまでは横向きになって待ちます。麻酔が偏らないように1時間ごとに体の向きを変えます。
- 全開になったら上を向き、助産師の指導に従って呼吸を整え、いきみます。いきみ方は普通のお産と全く一緒です。
- 裂傷など縫合時も、多少痛みは楽になりますが、局所麻酔の追加が必要な場合があります。
無痛分娩に関するFAQ
「1人目の時と違い、体力面に不安があったので選びました」
「痛みが怖くて悩んだ末に決めました」「無痛分娩について適切な説明を受けられたから」など
無痛分娩を希望される方の理由は様々です。
当院では母子ともに元気に退院いただくことを第一に、出産方法をご提案いたします。
帝王切開を予定している方以外であれば、どなたでも受けられます。
妊婦様や赤ちゃんの状態によってはお受けできない場合がございますので、
必ず事前に医師、看護師・助産師へとご相談下さい。
胎盤を通って赤ちゃんに薬が届くことはほとんどなく、薬による赤ちゃんへの影響はありません。
出産後すぐに赤ちゃんと対面いただけます。
ベルネット全体では年間約760件の妊婦様が無痛分娩で出産しています。(※2021年度)
無痛分娩での出産が年々増えてきていることを踏まえ、合併症への対策や処置の技術向上、
医師・スタッフの講習会参加などに取り組んでいます。
全身麻酔とは異なり部分麻酔となります。意識もはっきりしているのでいきんだり、
赤ちゃんが出てくる感覚を感じながら出産いただけます。
薬の注入を止めてkら数時間後には麻酔の効果はきれます。
その後の過ごし方は自然分娩の方と同じスケジュールで赤ちゃんと一緒にお過ごしいただけます。
帝王切開となる率は変わりません。
ただし陣痛の痛みが軽減することでお産が長くなりますので、
母体や赤ちゃんへの負担があると判断される場合には吸引分娩や鉗子分娩となる頻度、
子宮収縮薬の利用率などがあがる場合がございます。